Peruvian farm visit
KEYAKI COFFEEの松木です。
ボリビアのラパスからペルーのリマへ移動、そこからペルーの国内線でハエンという街に来ました。
ここからペルーの農園を見て回ります。
1日目は2つの農園を回りました。1つ目はスージーさんの農園です。
一緒に産地を回っているCOFFEEMAN good の橋本さんが購入したことがあるということで農園主さんに会いに来ましたが、標高2000mの高地でコーヒーを栽培しており、ポテンシャルを秘めた農園です。
しかし、昨年は品質が良くなくてオファーに上がっていなかったことをCultivarのシーザーさん、ドレイディさんが教えてくれましたが、その理由は乾燥工程にありました。
どれだけテロワールが良くても、発酵プロセスを工夫しても最終的に地面に敷いたビニールシートの上で乾燥させてしまうことで雨が降ると湿気などで発酵が進みすぎてしまい、クリーンなコーヒーにならないそうです。
これではどれだけ頑張って育てても良いものができない、ということを実際に初めて知りました。そうすると生産者さんのモチベーションは下がるし、生活が苦しいからできたものからまとめて安く売ってしまう、そのためさらに生活が苦しくなる悪循環に入るというコーヒー生産が抱える問題を目の当たりにしました。
これが現実ですし、生産国ではそんな風にコーヒーが作られていると聞いたことはありますが、実際に間近で見て聞いてみると深刻な問題だと思いました。
スージーさんの農園には今後乾燥台を作りたいと橋本さんが案を上げてくれているので、私も何か協力できることがないか模索していきます。
お昼ご飯はスージーさんの農園から10分ほど離れた場所にあるぺぺさんの農園へ。
こちらはご家族で農園を運営されていてコーヒーの木は4万本もあるそうです。
品種はカトゥーラ、カティモール、パチェなど様々な品種があります。
ペルーでも大きい方でスペシャルティコーヒーとコモディティの両方を作っているそうです。
「どこの場所のどの品種が良かったのかが経験からも分かるので、品質の高いものは別にしている」とぺぺさんがお話しされていました。
コーヒーの木がある場所は自然の森の中にあり、レモンやパッションフルーツ、バナナなど他のフルーツも一緒に植えられていてそれが食卓に出てきます。
ボリビアでも思いましたが、こうやってコーヒー以外にも食料を自分たちで作り、自然に返していくという考えが元々あって、それをずっとやり続けるというのは日本にいるときにはあまり考えたこともなかったので、少し自分でもやってみようかなと興味も湧きました。
ペルー初日からハードな体験をしましたが、ボリビアを見てきたからこそ感じることもあります。コーヒー業界に入って10年が経ちますが、まだまだ自分が知らないことが多いなと痛感させられます。
今回の経験を通してすぐに何かをできるわけではありませんが、少しずつ良くなるように自分の行動も変えていきたいと思います。
P.S
ハエンに着いた日に夜ご飯を食べようと思い、トゥクトゥク(バイクタクシー)に乗ったらよく分からないところで降ろされ、wifiが使えない、言葉が分からない、場所もわからず、「迷子」になるというハプニングもありましたが、Cultivarのドレイディさんが発見してくれて無事夜ご飯を食べられました…。
ペルーで活動しているCultivarのシーザーさん、セオドロスさんとも合流し、なぜペルーに来たのか?というお話になりました。
私は、「TYPICAさんから初めて買ったコーヒー豆がペルーでそれが凄く美味しかったから今後も継続して購入しようと決めました。それがこのペルーの旅に繋がりました。」とお話したところ凄く嬉しそうにしてくれて私もCultivarからコーヒーを買えて本当に良かったと思いました。
何が繋がるか分からないからコーヒーは本当に面白いですね!
今回の経験も将来何か大きなことに繋がるかもしれないと思い、精一杯楽しみたいと思います!
#typica_lab