グァテマラ2日目
午後まで寝て体調は回復したので、新しい気分で小規模農家さんのところへ向かいます。
ここの農家は、規模感としては全体で60ha、年間の収穫量はコンテナ2個分で、1900mと標高が高いのでバナナが育たない為、シェードツリーとしてはチャルーンという木を育てています。ウォッシュトのみを精製していて、大半がカツーラとブルボンでゲイシャとパカマラを少量作っています。まだコーヒーの実がなっているところがあったので、コーヒーチェリーの収穫を体験しました。熟した実を食べてみました。果肉は甘かったですが、ほとんど実がありませんでしたね。この時期のコーヒーは葉が全体にくたっとしていますが、植物にストレスを与えるのは良いことで、ギリギリまでまって雨が降ると質の高い実ができるようです。ピッカーの人の給料は、農園によってまちまちですが、こちらでは重量によって決められています。熟しているものだけを目視で判断して収穫し、最後木に残さないよう全て摘み取ります。朝6時から15時まで収穫作業を行い、それ以降収穫した豆の精製処理を行っています。良いものと悪いもので2種類に分け、その中でそれぞれレベルが3つあり、全ての物を用途に合わせて販売しています。
摘み取ったチェリーは、水に入れてきれいに洗い、それぞれの豆の温度を一定に保ち、発酵時のムラを防ぎます。水を無駄にしないようチェリーを洗った後の水を再利用してパルパーも洗います。水で流す時、軽いものは質が悪いので流れる時にはじかれ、全体の2割ぐらいが取り除かれます。その後、水を入れないで発酵させるドライ発酵というプロセスを36時間行います(夜は寒すぎるので室内に入れます)。グァテマラの99%のウォッシュト製法は、このやり方で行い、発酵の工程により酸味がでるとのことでした。甘さをコントロールする為に発酵させると思っていたので意外な説明でした。発酵は豆の中に棒状のものを刺して穴として残れば発酵終了で、手で擦ってコロコロ音がすれば濡れていない確認だそうです。
果肉除去後は、10日間ぐらいパティオで寝かし、1-2時間おきにクワのようなもので豆をひっくり返します。このパティオで46kgを100袋乾燥できる規模とのこと。収穫時期の量によって豆の厚みを変えて乾かす量を調整しています。豆をひっくり返す作業も体験させていただきました。
この農園は過去2014年にCOE 22位、2015年にCOE8位に入賞しており、今年もゲイシャを出品するようです。この地域は雨が少ないのでゲイシャを育てるのに不利なようですが、訪問時まさしくそのゲイシャを乾かしていました。是非COE入賞を果たして欲しいですね。農園でいただいたスープが最高に美味しかったです。