エルサル2日目

本日は実質最終日、ピックアップトラックに乗り替えて、かなり急な坂道を行きチャラテナンゴの農園に向かいます。ピックアップトラックから更に徒歩で登山道のような道を800m下りウエットミルに着きました。メタパンは、農園を何人もの子供に分け与えて規模が小さくなってきているようですが、チャラテナンゴはだいたいがまだ2代目で規模が大きいまま保たれています。非常に険しいところで作っているので安全性に保証はないそうです。訪問した農園は、標高1600-1700mで年間生産量3.5トン、ピッカーは繁忙期40人ぐらいいるようです。パカマラ、ゲイシャ、パカスを栽培していて、スペースがないのでウォッシュトは作りにくく、ナチュラル、アナエロに力を入れています。ゲイシャは植え始めて3-5年ですが、今のところうまく行っているとのこと。アナエロのタンクはプラスチックタンクでした。この近辺の土地は火山性ではなく、非常に水の豊かなところのようで、かなり濃い緑が生い茂っていました。土地を大切にして、良い肥料(ミミズで作った堆肥)を入れて育てています。肥料は雨の降る直前に入れると効果が高いようです。また平らな土地がほとんど無いのでセメントを運ぶことができず、コーヒーベッドを置いて乾燥させています。

ひと通り説明を受けて他の生産者さんと一緒にランチを食べながら懇談会です。非常に多くの人が集まってくれました。チャラテナンゴには1000を超えないぐらいの小規模農家さんがいて組合もあるようです。村には焙煎する人がいて、皆そこにコーヒー豆を持っていって焙煎してもらい、ドリップや煮出しコーヒーを毎日、エスプレッソは月に1回ぐらい飲むようです。皆パカマラ、ブルボンが好きみたいでした。色々質問してみましたが、ここ数年の取組でクリーンなコーヒーができてきたと思っているという意見を聞いて、生産者の方も本当に品質の向上に努めており、結果につながっていることを実感しました。農家の皆さんが、それぞれ消費者である私達に感謝の言葉を述べられ、こちらこそという思いを強く持ちました。その一方で、スペシャルティーコーヒーになっても生産コストが上がってなかなか暮らしが楽にならず、何とか生き残れているというような現状だという生の言葉を聞くことができ、生産者から消費者までどうすれば全ての人が幸せになれるのか考えさせられました。

その後ホテルに戻って夕食、誕生日のケーキをいただきました!!エルサルバドルで誕生日を迎えるのも何かの縁ですね。今更ながらコーヒー屋になったんだなと実感し、冷たいシャワーを浴びてほぼ全ての日程を終了しました。