満開のコーヒーの花

これまでの日程では移動が主だったが、今日からいよいよ農園などを巡る、実質1日目となる。

今日アテンドしてくれるのはナディーンパパことPrimaveraCoffeeのクリスさん。

高品質の理由

まずはPrimaveraCoffeeのドライミルの見学から。

ここでは色々な生産者から集められたパーチメントコーヒーを生豆へと加工している。施設内には運ばれて来た大量のパーチメントコーヒーの麻袋が積み上げられている。

これらのパーチメントコーヒーは施設の端の方から大量に機械で吸いあげられ、異物の除去、色による品質の悪いコーヒーの除去、スクリーンサイズの揃ったコーヒーへの仕分けなどがされていた。

これらの一連の機械による流れ作業の後、出来た生豆はかなりの高品質な状態となる。

最終的にはパーチメントも含め、重さの20%が取り除かれるとのこと。しかし品質の悪い豆もインスタントコーヒー用として売られる。パーチメントも熱資源として売られるらしい。

いつも焙煎しているPrimaveraCoffeeのコーヒー豆が非常によく理解出来た。

コモディティメインの大規模農園

次はコモディティコーヒーを生産する大規模農園を訪れた。ここは標高1000メートル程度なので スペシャルティは生産できないが広大な配置に大量のコーヒーノキが植えられて来た。

農園の入り口の方には咲いてから少し日がたった感じのコーヒーの花がみられたが、奥の方に行くと年に3日程度しか咲かない花が実に満開になっていた!

そこらじゅうに良い香りが立ち込め、虫たちが一生懸命に蜜を集めていた。

この時期に咲いた花の部分が実となりコーヒーチェリーになる。収穫時期は11月とのこと。

ここではたくさんのバナナがシェードツリーとして植えられており、バナナも沢山収穫されていた。バナナは成長が早く、1ヶ月程度で数メートルまで伸びるらしい。そしてバナナはコーヒーが育つのに必要な養分を土から吸い上げないためとても相性が良いそうだ。バナナは標高が低めでないと育たないらしく、後に訪れる標高の高いスペシャルティ農園には1本も無かった。

さらにこの農園では自動で水をまくシステムを今年導入しており、それにより収穫量の増加が期待できるとのこと。まだ収穫はむかえていないが花の付く数が増えているので効果はあるのではないか?と言っていた。

近年若者の国外への流出が多くピッカーなどの人手がかなり足りないらしい。通常400人程は集まっていたピッカーが今は100人くらいしか集まらないらしい…。

コーヒー産業がもっと活発になり、人も集まるようになってくれると嬉しい。

初日を終えて

この日アテンドしてくれたクリスさんは、コモディティを扱う大規模農園に連れて行ってくれた事について、大規模農園と小規模生産者、どちらも見る事によってそれぞれの違いも知れてより理解も深まるのでは?とおっしゃっていた。

なるほど、こうしてグァテマラのコーヒー生産のあらゆる事について見せてくれたクリスさんには感謝をしたい。