初めての収穫体験

グァテマラ2日目は小規模農家のアントニオさんが運営するラコリーナ農園を訪問。

前日の大規模農園とは違い、スペシャルティコーヒーの生産をしている農家なので標高は1900メートル近くになる。

途中から移動用のバスは入れないため、四駆のピックアップトラックに乗り換える。

そこからさらにガタガタの道を揺られながら、2〜30分でようやく農園へとたどり着く。スペシャルティを生産する農園はそこに行き着くまでが既に過酷なのだ。

アントニオさんの自宅までたどり着いてからさらに20分近く斜面を降りたり登ったりしながら進むと、たくさんのコーヒーが見えてきた。

道路に対して低い方は既に収穫済みで、全体的に元気が無くて、葉も垂れ、くたっとしている。

これはあえて植物にストレスを与えてから水をあたえる事により、美味しいコーヒーチェリーを成らせるためのようだ。

またこのタイミングで雨が振ってしまうと花が咲いてしまい、収穫時期のズレなどにも影響するとのことである。少し前に少量の雨が降ったようだが、そのくらいは影響がなさそうである。

反対側の斜面にはコーヒーチェリーがたくさんついた状態のコーヒーが生い茂っていた。

ここで初めての収穫体験をした。実際のピッカーさんに教わりながらのコーヒーの収穫。

熟した実はかるく引っ張るとポロッと取れると言われているが実際には結構なチカラを入れないと取れない。しかも実のついている部分の細い枝のような部分ももぎ取ってしまうと木に対して良くないらしいので結構慎重になってしまう。

しかしピッカーさんはかなりのスピードで両手でポロポロと摘んでいく。摘んだ重さが彼らの給料になるので、早くなければ効率よく稼げない。

そして初めて食べた完熟チェリーは、とっても甘かった。しかし皮の部分は結構分厚くて渋い味がし、そのまま食べて飲み込むのには少し無理があった。

収穫体験を終えて、戻ってくるとパティオとウェットミルをみせてもらえた。広そうに見えるがこれでも昨日見た大規模農園よりはかなり小さめだった。

そしてそのパティオの手前で雑に乾燥されていた豆たちは品質の低い豆たち。これらの豆もインスタントコーヒー用などに売られている。捨てるところは何も無いのである。

ひと通り見学を終えたのちに、アントニオさんの奥様の手料理をいただく。グァテマラの伝統的な家庭料理で、塩味のスープで牛肉を煮込んだもの。優しい味で、疲れた体に染み渡る。このスープに地元で採れたかぼちゃやアボカド、ポテト、カブとか瓜に似た日本では見ない野菜?をスープに入れて食べる。前日のレストランで同じものを食べたがそれよりもとても美味しかった。やはりお母さんの手料理が美味しいのは万国共通のようだ。