DAY 0 素朴さと、素直さと。
渡航先の国は中米、グアテマラとエルサルバドルは、天気の情報をみる限りまだしばらくは暑そうだ。
コーヒー農園は高地にあるから夜は寒い。TYPICAチームからは「できるだけコンパクトに、機内持ち込みの荷物だけで。」というリクエストがあって、久しぶりの旅支度は捗らなかった。
中米に行くのは初めてで、正直勝手がわからない。海外は4年ぶりで、これまではわりと無駄なものを持って行った。つまり、こういった「スペシャルな収納」の経験もセンスも、どちらも足りていないのだと思う。
思い切れる理由があるから、前から欲しかった、トレッキング用のバックパックを買った。ちょうどいいサイズのツールバックと合わせて、機内持ち込みだけの条件を満たす事ができた。
そのおかげか旅の準備のテンションは、高く保たれた。バックパックの実用性もとても良くて、きれいに収まってくれた。
勢いあまったものもいくつかあった。お土産に使おうと思ってSPY×FAMILYのアーニャの顔が並んだ、ライトグレーのTシャツまで買った。
これは最後の減量の憂き目にあってしまって、産地に里帰りするコーヒー豆のため、おいていく事になった。そして、これは誰が着るのか?と強く思っている。
この4年のあいだに、世の中はもちろんだけれど。自分の感受が届く場所でも、本当にいろいろなことがあって。
いま、こうしてコーヒーの産地へ行けることの嬉しさがほとばしっていて、子供のように素朴で、純度の高いことに驚く。
ちらほらと桜が咲き始めているのに、今朝は冷たい雨でとても寒い。秋冬のパンツを重ねばきして、雨の中を駅に向かって歩いた。