新しい旅を前に
おそらく2012年か2013年。
コーヒー関係の仕事を始めた年だ。韓国でコーヒーに関連した仕事を職業にするには、カフェでバリスタとして働くことから始めるのが一般的だ。その後、業務の熟練度や知識が蓄積されていくとともに、ロースター、QC担当者、生豆バイヤー、または会社の代表として活躍の場を広げていく。
私はサミットというブランドで活動の場を広げていった。TYPICAに出会ったのは、サミットを始めてから4年が経過した頃だった。ダイレクトトレードで素晴らしいスペシャルティコーヒーをロースターに提供すると同時に、その価値と情報を伝える素晴らしいプラットフォームだと分かった。私たちが考慮している持続可能性を重視しているようだった。
関心が高まり、Zoomミーティングやサンプルを積極的に申し込んだ。様々な国のコーヒーをサンプルで試すことができて、その範囲が広がり、多様化していく様子も見ることができた。サミットのような小規模なロースタリーは、購入できる量に限界があるため、これまでダイレクトトレードは悩みの種だった。
当時、TYPICAではグアテマラのビジネスカッピング会を開いていた。普段からグアテマラコーヒーが大好きな私にとって、良いコーヒーを見つけるチャンスだった。ちょうどそのカッピングテーブルには、プリマベーラのコーヒーが用意されていた。重厚な甘みと良いボディ感、素晴らしいバランスを持つそのカップは私の目を引いた。プリマベーラは、長年にわたって良質なコーヒーを生産し、輸出する大手企業に成長した企業だ。さらに影響力が増し、グアテマラ国内ではスーパースターのような農園となっているらしい。そんな農園でありながら、TYPICAのおかげで私たちの負担にならないような購入単位だったので、コーヒーを購入することができた。
それから1年が経ち、私はグアテマラへ向かう飛行機に乗ることになった。TYPICAのサポートで、プリマベーラとエルサルバドルを訪れることになったのだ。スペシャルティコーヒーを扱う人々にとっての大きな転機は、これまで取り扱ってきたコーヒーの生産者に会うところから始まると思う。コーヒーを通じて人と人がつながり、共に人生を紡いでいく。彼らに会ってから、私のコーヒーの旅はどう変わっていくだろうか。私の胸は期待で満ちている。