良いコーヒー、良いストーリー

ウォッシンドの精製所を見てから、その背後にあるストーリーや苦労の過程を知り、どのようなコーヒーが生産されるのか?どのような味がするのか?好奇心でいっぱいになりました。

総じて消費者の立場でコーヒーを見て、品質と価格の間を行き来している私ですが、生産地を訪問し交流した後、私のコーヒーに対する感覚は変わるものなのか? すぐに答えは出ないかもしれませんが、良いストーリーがある一杯のコーヒーは、人々を感動させられるのではないかとの思いが、自分の中で静かに育まれつつあります。

旅の最後の2日間では、Wete AmbelaとMoplacoの素晴らしい豆を次々とカッピングする予定です。彼らのこだわりは、私たちがウォッシュド精製所にいたときから感じていました。首都に戻ってカッピングを行うと、また違った趣を感じました。高品質な輸出用脱殻工場では、専門的なサンプルローストとカッピングプロセス、明確なナンバリングからふるい分けなどを見学できたことに、私たちロースターは大きな幸せを感じています。

特にMoplacoの輸出工場では、56種類ものサンプルがカッピングされ、その香りに酔ってしまうほどでした。第1ラウンドのウォッシュド、第2ラウンドのハニープロセス、ナチュラル、そして第3ラウンドの特殊な精製方法まで、全て精密に測定され、焙煎がコントロールされ、精製方法や違いが記載されていました。そのきめ細かさには目を見張らされるばかりでした。