Day 2 火

day 2の朝。

昼の日光は肌を焼く強さだが、

朝の日差しは柔らかく、相変わらず風はとても心地が良い。

この日もみんなで大きいテーブルを囲んで朝食。

コロナで大人数で食事をすることから隔絶されていた日常を取り戻せるかのような時間。

一日のスタートを豊かに迎える。

そして出発。

Wete AmbelaのGujiのファームのある山に向かうため車に乗る。

エチオピアは朝にも関わらず人が多い。

アワッサの街の活気ある風景からグジに向かうにつれ、徐々に住居や店舗が少なくなる。

ネットや本で見た赤い土、車が止まる度に物を売りに来る人。

エチオピアに来ている実感を再度味わう。

山に入っていく道に変わる頃には、

道端の住人たちが車の音に引かれ家からみんな出てくる。

およそ9.9割の人間がこっちを見ていたと思う。

中でも子どもたちは、僕には上がらないほどの口角の笑顔で手を振ってくる。

よくわからない気持ちのまま何人かには手を振り返していると、

3時間ほどの道のりを経てファームに到着。

Weteのエリアスがいかにもな帽子を被って笑顔で出迎えてくれる。

昨日会ったときはクールなイメージだったエリアスもお茶目な一面があってほっこり。

メインのファームに向かうまではところどころコーヒーの木が植わっていて、

すでにテンションがローストカーブのごとく上向いていく。

そしてさらに山を登っていくとメインのエリアへ。

もちろん収穫期は終わっているのでチェリーがたくさんある光景はなかったが、

ところどころに残っているチェリーがあり、完熟した赤い実は宝石のよう。

コーヒーに従事している人間の夢の一つ、チェリーを食べるを達成してみる。

本当に桃や甘いプラムのような風味を感じる。

感無量。

そこからドライミルの見学。

木で器用に組まれたアフリカンベッド、

整頓されたストレージ、アナエロビックのタンクがたくさん並ぶ。

次々に物語の世界が現実に飛び込んでくる。

脳の処理が追いつかないままチームWeteより手料理によるおもてなし。

伝統的なクレープやパン生地ものの様々な主食たちに、

牛肉をホルモンなどをミックスで煮込んだもの。これが嫌な臭みもなく優しい味付けでおいしい。

そしてエチオピアにおいて肉を食べることはその日に絞めるということ。

フレッシュだからこその日本では味わえないおいしさと、

手で掴んで食べることでより深く牛への感謝が生まれる。

ここのファームの手前の人たちは収穫期にピッカーとして働きに来るの?と聞くと

そうだよと教えてくれるエリアス。

じゃああの子どもたちは見慣れない車と顔の人たちに、自分たちがコーヒーを作っているのを知って手を振って歓迎されていたのかなと思った。

世の中には都合よく考えることも必要である。

手厚くもてなされお腹がちぎれそうになったところで、

ここでももちろんコーヒーセレモニー。

昨日のアナエロビックをセレモニースタイルの抽出で。

これもおいしい。やっぱりコーヒーを飲むたびほっとする。

ゆっくりランチを楽しんでエリアスたちとは別れ、

次はグジからイルガチェフェへ。

もちろん帰りは子どもたちに腕がちぎれるぐらい手を振った。

そこからまた約4時間のドライブを経て、モプラコ所有のゲストハウスに到着。

ドライバーさんたちほんとお疲れ様です。

もうすでに外は真っ暗で、焚き火を用意して迎えてもらう。

とりあえず車を降りて荷物を置いて、早速ディナーの用意がされる。

出してもらったビールを飲みながら座っていると後ろにはネットでしか見たことがなかったエレアナさん。

エレアナさんのコーヒーはよく使っていて、その大好きな人が目の前にいて、

最高の笑顔でウェルカムと言ってくれる。

色んな感情が渦巻いて泣きそうになった。

エレアナさんはイメージ通りのお母さんのような包容力と優しさでみんなに接してくれ場に笑顔が溢れる。

一通り食事もご飯やお酒も進むとやっぱりコーヒーの話に。

みんなエレアナさんに質問が止まらない。

1聞いたものを10答えてくれるエレアナさんにみんなかじりつく。

盛り上がったところでエレアナさんはご就寝。

そこからはラボメンバーと焚き火を囲んで今日もディスカッション。

昨日、今日と、一日1日それぞれ感情の揺らぎを聞く。

生産地に来られたのはもちろん、普段にはない心の解放と共有ができる有意義な時間を感じる。

きりもいいところで旅のテーマを再確認して寝室へ。

ゲストハウスなので大部屋に寝袋で、

みんなで寝るというこれまたなかなかできない経験。修学旅行を思い出す。

テーマには少しずつ近づいてるのか?

まだまだ続きます。