13回目の”はじまりの旅”
2011年。
僕がはじめてコーヒーのオリジントリップをした年だ。
中米のニカラグアとエルサルバドルを訪問し、うまれてはじめてコーヒー農家に会った。
あの日から毎年通うようになり、今では友だちのような家族のような作り手たちと帰省に似た時間を過ごしている。
僕がケニアのコーヒーを飲んでこの世界に魅了されたことは先のブログにも書いた通りだが、これまで何年も何回もオリジントリップを経験しながら、ケニアやタンザニア(というよりアフリカ大陸)に足を踏み入れたことはなかった。僕にとってはひとつの聖地。無意識のうちに避けていた、とも言えるだろう。
出発を明日に控え、慣れたはずの荷造りがすすまない。未知の大陸、そこでの体験を想像し、まるで緊張しているようだ。
えーっと、えーっと、と頭を掻きながら散らばった荷物を見て途方に暮れている。
ともあれ明日から旅がはじまる。
何度も通ったコーヒー生産国への”はじまりの旅”を前に、高揚と緊張を隠せない。
縁あって集まった仲間たちとの旅を楽しみたい。