Tanzania Day1-2
世界のコーヒーロード
メルセデス・ベンツでアスファルト道路を走るような、滑らかで心地よい時間。産地へ続くでこぼこ道を走るワクワク感、冒険が始まる予感。これは私がBurak/Mondul/Acacia Hillsに訪れた時の気持ちだった。
産地のコーヒーのいいところと悪いところを長々と書き連ねたりはしない。良いコーヒーなのか、悪いコーヒーなのか判断するには、焙煎、水質、個々の好みなど多くの要因が絡みあうからだ。ヨーロッパ、アジアから来た私たちロースターにとって、コーヒーの質に対するこだわりは疑う余地がないが、それ以外は個々の好みによって判断が異なる。
毎晩、私たちロースターはお互いの経験を共有しながら、交流しているが、その中で、互いの文化や背景、過去の経験の違いを超えて、無数の化学反応が生まれていると感じる。この衝撃的な経験は、たくさんのロースターが体験できることではない。人と人との交流を通して感じる縁と、共に紡ぐ素敵な時間、みんなが国境を超えてつながることができているのは、一杯の純粋なコーヒーのおかげなのだ。
一杯のコーヒーはシンプルに思えるかもしれないが、実は全くシンプルではない。
これからの数日間で、この旅からたくさんのことを学び、コーヒーに関する知識をもっと共有したい。それによってさらに素晴らしい化学反応が生み出されることを楽しみにしている。