一杯のコーヒーによって変わった人生
私の口の中で宇宙を経験させてくれたのは、一杯のコーヒーだった。
知らず知らずのうちに潜在意識の中に染み込んだ宇宙は、徐々に自分の好奇心を育て始めた。
50歳になったとき、その好奇心が芽吹いた。
コペルニクス的転回が自分の人生にも起きたのだ。
コーヒーのために、長い時間をかけて準備をしてきたように感じられた。
自分の趣味、才能、読書、収集、職歴、家族など、自分を構成する全てがコーヒーに関わるためによく練られた脚本のようだった。
そうやって始まったコーヒー人生は、苦難と忍耐の中でもコーヒーと共にする楽しさを与えてくれた。挫折することなく全ての力を注ぎ、常に集中してきた。
一杯のコーヒーから人生を!
そしてコーヒーの種、つまり起源を追いかける旅。
完璧な一杯のコーヒーをつくりたいという切実な思いが私をここに導いてくれた。
From Seed to Cup。
種から一杯のコーヒーまで、
生産者からコーヒーラバーまで。
コーヒーの価値と楽しさをきちんと伝える義務と責任を果たすことが私の存在意義だ。